~おうちが一番!~ 「お家飲み」が楽しくなる空間づくり

最近では外で飲むよりも家で飲むほうが、気が楽だし、経済的、また衛生的にも良いなどの理由から「お家飲み」をする方が増えています。ひとりで飲むのもよし、家族で飲むもよし、お友達を呼んで飲むもよし、いろいろな楽しみ方ができるのが「お家飲み」の良いところです。
今回はそんな「お家飲み」が楽しくなる空間づくりについてご紹介したいと思います。

【1】「お家飲み」におすすめのホームバーとは


「お家飲み」=夕飯時の晩酌というイメージをもつ方も多いと思いますが、夕飯後にお酒だけを楽しんだり、ホームパーティーの際にお酒好き同士で食事後のバータイムを楽しんだりと様々なシーンがあります。そんなお家飲みにおすすめなのが「ホームバー」です。

ホームバーは、その名の通り、自宅に設えるバーです。カウンターとシンク、お酒を置く棚、グラスをさげるホルダーなどで構成されます。

欧米などではキッチンと別にバーカウンターを設けるケースが多いですが、日本の住宅事情だとキッチンと兼用するケースもあります。キッチンと兼用する場合は、吊戸棚の下などにワイングラスホルダーを付けるだけでホームバーの様に使うことができます。

【2】ホームバーのおすすめアイデア


ホームバーを作る場合に参考になる、インテリアデザインや設備などをご紹介します。

ホームバーの良いところは自分の好みの空間にできることです。カウンターで好きなお酒を飲みながらゆったりと過ごす際に、目の前の壁に目線がいくことが多いため、この壁面をどうデザインするかが1つのポイントとなります。

棚を作ってお酒をならべても良いですし、好きなアートを飾っても良いでしょう。

またアクアリウムとしてゆっくり熱帯魚を眺めながらのお酒も素敵ですね。水槽は置き型でも良いですが、壁の中に埋め込むとスッキリとして、よりリラックスした雰囲気を演出することができます。

カウンター自体は、素材と高さを選びましょう。
キッチンと兼用の場合は木製にすることは難しいので、天然石や人造大理石、ステンレスなどになりますが、ホームバーを別に設置する場合は木製のカウンターもおすすめです。高級感のなかにもリラックスした雰囲気を味わうことができます。

またおすすめの設備として、グラスリンサーというものがあります。これはグラスを逆さにして押し当てると自動で水が噴き出し、グラスの中を水ですすぐことができるもので、お酒を変えるときにさっとゆすいだり、洗いづらいグラスの底の予洗いをしたり、ビールを注ぐ前にさっと濡らすことで、泡立ちをコントロールしたりと便利につかえる設備です。給水管から分岐して設置することができます。

【3】「お家飲み」を演出する照明計画


インテリアデザインが決まったら照明計画についても検討してみましょう!

バーと言えば、暗めの照明というイメージですが、マイホームバーでは用途に合わせて自由に選ぶことができます。おすすめは、ワイン片手に本を読んだり、タブレットで映画を観る場合など、スポットで手元を照らせるようなペンダント照明やスポットライトを用意するといいでしょう。

さらに、照度をコントロールできる調光機能付きにすると、気分に合わせて変化が生まれるので、より楽しめます。

また、お酒を置く棚などに間接照明を入れると、一気にバーの様な雰囲気に近づきます。間接照明は直接光源が見えない為、リラックスした雰囲気を演出する場合に取り入れるべき照明手法です。棚だけでなく、部屋全体の照明として取り入れても良いでしょう。

照明ランプは色温度の低いものを選ぶとより落着きのある空間に仕上がります。
最近ではエコロジーの観点から蛍光灯やLEDを選ぶことが多いですが、その際は電球色と呼ばれる色温度のものにしましょう。

自宅でゆっくり飲める「お家飲み」についてご紹介しました。住宅カタログや実例集などにもホームバーなどを取り入れたくなるデザインの事例が掲載されていますので、是非、取り寄せてイメージを膨らませてみてください。

執筆・監修・情報提供:吉田美帆

一級建築士/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士/武蔵工業大学建築学科(現東京都市大学)卒業、大手設計事務所にて小学校・保育園等の設計、マンションディベロッパーにて企画等を経て独立。執筆やセミナー、講演会など幅広く活躍する。
・1996年 武蔵工業大学卒業設計蔵田賞受賞
・2011年 国際森林年間伐材利用コンクール審査員賞受賞
・2016年 フランス国際映像コンペ(MCSD)受賞

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