驚きの整理術でおうち時間を快適に!収納地図のススメ

思いがけず家にいる時間が増えてしまった昨今、お片付けにチャレンジした方も多いのではないでしょうか。
いざ始めてみたら、「何から始めて良いのかわからない!」「モノが収まりきらない!」となり、とりあえず元の場所に戻して終わり‥となっていませんか?

実はお片付けとは、気になる一部の場所だけを片付けても上手くいきません。リビングをスッキリさせたいのになかなか片付かない。こんな時、原因は違う場所にあるのです。
在宅時間が増えた今だからこそ、もう一度、自分の持ち物を全部とり出して整理してみましょう。

【1】 片付け上手になるポイント


お片付けを始める前に一番大切なこと、それは収納計画をたてることです。
具体的には、家のモノ全てに帰るべき場所を決めてあげるための収納地図を作ります(参考図)。そうすることで、収納場所の目的を意識するようになります。
収納地図のある家では、モノを探す時に、どこに何があるのか大体の検討がつくようになるのです。


■収納地図の作り方は簡単な2ステップ
Step1:家の見取り図を書き、収納場所に色をつける。
ヒント 簡単な図で大丈夫。
Step2:収納場所の目的を考え、書き込む。
ヒント キッチンや下駄箱は目的が決まっているので、他のモノが混じりにくい場所です。誰がどう使っても良い収納場所にこそ目的を決める。


その部屋で誰が何をしたいのか、家族がどう動いて何が置かれていることが多いのか、よく動線を観察して決めましょう。一人で決めるのではなく、家族会議で決めるのがおすすめです。誰か一人が頑張っていても辛いだけなので、家族を巻き込んで、情報を共有できることが理想ですね。お片付けや家事が楽になる可能性大です。

【2】 お片付けの手順とは?


さあ、収納地図を片手にお片付け開始です!
まずは、玄関や洗面所等、目的のハッキリとした小さな空間から始めましょう。


■お片付けの手順も2ステップ
Step1:整理 収納スペースのモノを全部出す。モノを分類し選ぶ。
ヒント 分類はお店をイメージ。
Step2:収納 使うモノを使いやすく収める。
ヒント 収納ルールは中・下・上。


・整理の基本は全部のモノを出すこと。
引き出し一つからでも構いません。自分が何をどれくらい持っているかを知りましょう。出す時は、スーパーやホームセンター等のお店をイメージして分類して下さい。どこに何があるのか分かりやすいお店の仕組みは参考になります。分類する時に、同じ種類のモノは一カ所に集めることで必要なモノが選びやすくなります。それらをさらに、「今」使っているか・「これから」使うかで選んでいきます。ここでのポイントは、とりあえずやそのうち使うかもと考えたモノは、「使わない」に分類しましょう。

・整理をして「今」使っている・「これから」使うモノだけを収納しましょう!
整理が終わったら、分類したモノを収納地図で決めた収納場所にまとめていきます。紙袋などにざっくり入れておくと運ぶのに便利です。

収納には基本のルールがあります。
「中」一番使いやすい位置。目線から腰までの高さ。ここによく使うモノを置きます。
「下」重いモノや使う頻度が低いモノ。
「上」軽いモノで使う頻度がほとんどないモノを置いていきます。
上記にならい、中・下・上で収納するモノを区別することで、使いやすい収納になります。

収納で大切なのは、しまうだけではなく使った後に戻せることです。凝った収納テクニックで頑張っても、戻せなくては意味がありません。

細かいモノは種類や目的別でカゴに入れましょう。そのカゴなどにラベルをつけると家族も戻しやすくなります。また、モノを詰め込み過ぎてしまうと、戻すのが面倒なので、収納スペースは少し空間に余裕を持たせることも必要です。
本当に必要な数はいくつなのか、目の前にあるスペースを意識して決めましょう。

どうしても処分できないと悩むモノは別保管です。保管の期限を決め、それまでに使うことがなければ処分しましょう。
そしてもし、今使わないモノを残したいのならば、それはなぜなのか? この機会に自分が理想とする未来をイメージし、過去に自分が所有してきたモノが自分の未来に本当に必要なのか、自分自身とじっくり対話をして下さい。これを繰り返すうちに、今の自分に必要なモノがはっきりとして、時間がかかっていた整理の判断が早くなります。

一度に全部やろうとしなくて大丈夫です。少しずつ、ご自分のペースで進めてくださいね。

【3】 在宅時間に役立つ収納アイテムのご紹介


家族の在宅時間が増えるとリビングにモノが集まってきますよね。これを解消するためにおすすめはA4が入るサイズのカゴです。

参考:株式会社ニトリ 収納ケース Nインボックス(W)
ハーフ(幅38.9×奥行26.6×高さ12cm)
参考:株式会社良品計画 重なるラタン長方形バスケット
小(約幅36×奥行26×高さ12cm) 

家族の人数分そろえて、各自がリビングに持ち込む量を増えすぎないようにします。スタッキング(積み重ね)できるカゴ商品も多くあるので、それらを使うと場所を無駄なく使うことができます。上でご紹介したように、木材やシンプルなデザインのインテリアになじむ素材がおすすめですが、100円ショップのカゴで試してみても良いのではないでしょうか。

さあ、スッキリと片付いた部屋で何をしたいですか?
おうち時間を快適にするために、まずは整理・整頓する習慣をつくり、さらに維持するための収納計画のアイデアに住宅メーカーのカタログなども参考にしてみましょう。
おうち時間の過ごし方はご自身で選べますよ!

執筆・監修・情報提供:平岡利佳(整理収納アドバイザー)

幼少より展示場巡りが趣味で、某ハウスメーカーに就職。退職後、派遣、子育ての時代を経て、2013年より整理収納アドバイザーとして活動。4歳から94歳の幅広い年代の方とさせていただいたお片付けは、500件超え。散らかった状態を見るとワクワクする体質。夫の遺品整理の経験もあり、寄り添い型のお片付け屋です。

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